- 農業にも携わる気象予報士 酒井紀子さんが、蓄積した気象データを分析し、これからの農場の天気を読み解きます。
梅雨明け、そして猛暑
7月は梅雨寒の日が多く、今年はこのまま冷夏か?と思った方も多かったことでしょう。しかし、がらっと場が変わりました!
このコラムを書いているのが7月29日。関東甲信地方もようやく梅雨明けです。
前々回のコラムでエルニーニョ現象発生中と書きましたが、そのあとすぐ7月10日に気象庁は「エルニーニョ現象が終息したとみられる」と発表しています。
となると、エルニーニョ現象が発生しているときの夏の傾向は当てはまりません。7月はオホーツク海高気圧の影響を強く受けましたが、8月はいつもの暑い夏が戻ってきそうです。
日照不足からも解放されそうです。個人的には大好物のきゅうりの値段にびっくりしていたので、夏野菜の値段が落ち着いてくれると助かるなぁと(笑)
梅雨明け直後に熱中症発生が多いので、熱中症にはくれぐれもご注意ください。
7月25日発表の1か月予報ではほぼ全国的に暑さが戻る予想に。また、7月24日発表の3か月予報(8~10月)でも全国的に平年より高めの予想がでています。
読み解くと、8月は猛暑、9月は残暑が厳しい、10月も暖かな秋。といったところでしょうか。
(気象庁HPより)
(気象庁HPより)
気になる今年の台風
この時期もう一つ気になってくるのが台風です。私もよく聞かれます。「今年の台風は多いの?」「どんなコースが多くなりそう?」など。
でも今年の台風が多いか少ないかは正直なところ、わかりません。コースも同じです。そのときの気圧配置などに左右されるからです。
ただ、3か月予報の資料に少し気になるコメントがありました。「フィリピン東海上から北太平洋の熱帯域では海面水温が平年より高く積乱雲の発生が多いでしょう」。
このエリアはまさに台風の卵である熱帯低気圧が発生するエリア。積乱雲が全て熱帯低気圧にまで発達するわけではありませんし、発生した熱帯低気圧が全て台風になるわけでもありませんが、かなり気になります。
台風が発生しそうになるとテレビやインターネットの天気予報で必ず伝えられますから、注意深く情報を入手してくださいね。
まとめ
8月は猛暑に注意(特にお盆前までは厳しい暑さが続きそう)
9月は残暑厳しそう
10月は暖かい秋になりそう
当該コンテンツは、担当コンサルタントの分析・調査に基づき作成されています。
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