アグリウェブ読者の皆様、はじめまして。JA三井リース株式会社です。
Vol.1のコラムでは、農機具でもリースが可能であることを解説しました。
Vol.2では“高い”と思われがちなリース料金の内訳と、リースを活用することによる資金管理業務の軽減メリットについてお伝えします。
管理業務をアウトソースする意義
農業における人手不足が課題となっていますが、国内の他産業でも同様の課題を抱えており、少子高齢化も進み、労働力の確保はますます難しくなっています。仮に優秀な人材を確保できたとして、こと農業「生産者」の技術継承・育成には相当な時間がかかり、また、そういった人材が継続して活躍するための環境づくりも重要となります。
加えて、近年の気象・環境や食品流通・消費の大きな変化もあり、経営者が向き合う課題は多岐にわたり、世の中のサービスや商品・技術を活用しながら、スピード感をもってそれらに対処していかなければいけません。
とはいえ、経営資源(ヒト・モノ・カネ)は有限ですし、もちろん時間も有限ですので、費用と効果を見極めながら、経営者自身が戦略的に「経営資源の最適配分」を考え、判断・実行していく必要があります。
そのため、これからの農業経営者には、「アウトソース」を上手に使い、限りあるリソース(経営資源)を最大限に活用して、収益をあげていく「経営力」が求められていると言えるでしょう。今回は、農機具のリースの「料金体系」と「サービス内容」を自己所有と比較することによって、アウトソースの観点からの経営効率化(業務負荷軽減・コスト削減)について、考えていきます。
リース物件の所有者は誰?
リース料金の内訳を見る前に、リースの仕組みをおさらいします。
リースとは、リース会社が生産者の代わりに農機具を購入し、その農機具を生産者に貸し出すものです。
つまり、借りている生産者は使用者であり、リース物件の所有者はリース会社なのです。
生産者=リース物件の使用者 リース会社=リース物件の所有者 |
一見当たり前のように思うかもしれませんが、これが非常に重要な部分です。
生産者自身で購入した機械の所有者は生産者です。償却資産税、軽自動車税の納税義務者は資産の所有者ですので、生産者自身で納税をします。
一方リースの場合、税金を納めるのは所有者であるリース会社ですので、生産者側での納税手続きは不要になります。
次に損害保険についてご説明します。
万が一の事故や盗難、近年多発する異常気象に備えて農機具に損害保険をかけている人は少なくありません。
その場合、保険料の支払いや保険契約の更新、保険金の請求などは契約者である生産者自身で行っていると思います。
一方リース物件には手厚い動産総合保険が付保されています。この保険手続きや保険料の支払いは、保険契約者であるリース会社の役割になりますので、税金と同様に、生産者側での事務作業は不要になります。
このように、リースを活用することで、生産者の皆様はリース料のお支払いのみで、実質的に納税事務や保険手続きまで済んでしまうのです。
リース料金の内訳
それではリース料金の内訳を見てみましょう。リース会社が生産者に代わって税金と保険料の支払いをするとお伝えしました。そのためリース料金の内訳はこのようになります。
リース料金=農機具本体価格+税金+保険料+金利
なじみのある銀行借入の場合の返済総額は「元金+金利」であるため、リース料金も同様に返済総額から「元金(農機具本体価格)」を差し引いた部分のすべてが「金利」と思われがちです。
(実際は税金や保険料がふくまれております)そのため「リース=高い」というイメージをお持ちの方が多いですが、借入費用(元金+金利)とリース料金(元金+金利+税金+保険料)の単純比較は実は大きな誤りだったのです。
資金管理業務軽減のメリット
リースのメリットの一つは、支払うリース料金を全額費用で計上できることです。(賃貸借処理する場合)
通常、農機具を購入すると、現金は一気に減少しますが、費用に計上できるのはその年の法定限度額以内の減価償却費であるため、実際の支出と費用に計上する金額が一致しません。加えて毎年の税金や保険料の支払いも必要になってきます。
一方、リースの場合、リース物件をバランスシートの資産に計上せず、毎年支払うリース料を損益計算書上の費用に計上するだけでよいので、出ていく金額と費用に計上する金額がぴったり一致します。
また、リース料にはあらかじめ税金、保険料が含まれているので、リース期間中の物件にかかる支払額は定額になります。
出ていく金額と費用に計上する金額が一致すること、リース期間中は毎年定額の支払いでよいことから、資金管理がとても分かりやすくなり、毎年の事業計画が立てやすくなります!
本コラムではリース料金の内訳と資金管理業務削減のメリットについてお伝えしました。
Vol.3では、農機具リースの一番のメリットといっても過言ではない、リース料に含まれる保険に焦点を当てて解説をしていきます。
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