こんにちは。インテージの玉木です。
元々関東出身の私ですが、関西に転勤になり7年目に突入。最近では東京出張の時に食べる定食屋の味噌汁が「濃い」と感じるようになってしまいました。
今回はそんな味噌汁について、地域差を中心にいろいろと見ていきたいと思います。最後まで読んで頂けますと幸いです!
味噌汁の食卓出現状況に差はあるのか?
まずは京浜・東海・京阪神の3地域における味噌汁の出現状況を、インテージが調べている1260世帯の食卓調査「キッチンダイアリー」で確認してみました。
どのエリアも味噌汁のTI値が最も高いのは夕食、最も低いのは昼食という点は同じですが、三食(朝食/昼食/夕食)ごとにTI値が最も高いエリアは異なっている事が確認出来ました。最もTI値の高い夕食においては、京浜エリアが最も高い数値となっており、朝食では東海エリア、昼食では京阪神のTI値が最も高くなっています。
東海エリアは朝食に味噌汁が多く出てくる事が確認出来ましたが、各エリアではどのようなメニューが朝食に登場しているのでしょうか?キッチンダイアリーで確認してみましょう。
味噌汁のTI値が最も高い東海エリアは白飯のTI値が高く、朝食からしっかり”ご飯に味噌汁”という家庭が多いと推察できます。一方、京浜エリアは生野菜・野菜サラダのTI値が高いという特徴が確認されました。味噌汁のTI値が圧倒的に低い京阪神エリアは、朝食のメニューに強い特徴が出ています。食パン(トースト)や菓子パン・総菜パンといったパン系のメニューが他のエリアよりも高い傾向にあり、3エリアの中では最も朝に白飯を食べないエリアとなっています。
続いては、夕食に出てくる”汁物”のデータを確認していきたいと思います。
どのエリアも味噌汁が圧倒的ですが、味噌汁のTI値が最も低い東海エリアは、すまし汁、豚汁、野菜スープ、卵スープ等のTI値が他のエリアよりも高く、他のエリアよりも汁物のバラエティが豊富なエリアであると推察できます。
味噌汁に入れる具材のエリア差は?
味噌汁自体の食卓出現状況や、その他のメニューについては前章でお伝えしましたが、味噌汁に入っている”具材”にエリア間の違いはあるのでしょうか?キッチンダイアリーで確認していきます。
どのエリアも利用率1位はわかめ、2位はねぎ・長ねぎというのは同じとなっており、3位から顔ぶれに違いが確認出来ます。そんな中、京浜と東海エリアは味噌汁に使われている具材のランキングが殆ど同じとなっており、3位が大根、4位たまねぎ、5位じゃがいもと同じ顔触れが続きます。一方、京阪神エリアは3位にたまねぎがランクインしており、京浜エリアでは3位の大根をたまねぎが上回っています。更に京阪神では5位ににんじんがランクイン。にんじんは京浜や東海エリアでは8位に留まっており、京阪神エリアではにんじんが味噌汁の具材として特徴的に使われていると言えます。
使われる味噌の種類や具材等の違いが出る味噌汁の実態は、そのエリアの特徴を理解する有益な情報だと感じています。
当該コンテンツは、担当コンサルタントの分析・調査に基づき作成されています。
公開日