こんにちは!フィデスの久保京子です。
私は消費生活アドバイザーとして、消費者目線で考えるこれからの食ビジネスのヒントをお届けします。
平成29年4月より、遺伝子組換え表示制度に関する消費者庁の検討会が制度見直しに向けた議論を始めました。(※1)
遺伝子組換え食品に対しては、不安を抱く消費者も少なくありません。
遺伝子組換え表示制度は、その導入から約 15 年が経過し、遺伝子組換え食品のDNA等に関する分析技術の向上や、遺伝子組換え農産物の流通実態も変化している可能性があります。
消費者庁では、制度の見直しに向けて、遺伝子組換え食品やその表示に関する消費者の意識を把握するため、アンケート調査を実施しています。(※2)
本調査より、今回は遺伝子組換え食品に対する消費者意識に関するデータを確認します。
《調査のポイント》
- 「組換えDNA技術」に関する認知度は7割、「安全性審査」に関する認知度は6割
- 遺伝子組換え食品に「不安がある」が4割
- 8割以上は遺伝子組換え食品を避けている(「不安がある」、「不安はない」と回答した5割の者)
- 遺伝子組換えでない農産物のみを原材料とした食品について、「価格が高くても購入したい」が25%
「遺伝子組換え農産物」の組換えDNA技術と安全性審査の認知度
「「遺伝子組換え農産物」は、組換え DNA 技術を用いて生産されたものだが、この組換え DNA 技術について知っているか。」という問いに対して、「知っている」は(19.7%)、「聞いたことがある」は(49.9%)、合計割合は(69.6%)であった。
「「遺伝子組換え農産物」は、食品衛生法に基づく安全性審査により、安全性が確認されたものだけが輸入・販売されていることを知っているか。」という問いに対して、「知っている」は(18.1%)、「聞いたことがある」は(43.2%)、合計割合は(61.3%)であった。
遺伝子組換え食品に対する不安感
「食品衛生法に基づく安全性審査を経て流通しているものであっても、遺伝子組換え食品について、不安があるか。」という問いに対して、「不安がある」は(40.7%)、「不安はない」は(11.4%)、「気にしていない」は(28.8%)、「分からない」は(18.9%)であった。
遺伝子組換え表示制度のこれから (1)-2 〜遺伝子組換え食品に対する消費者意識、「不安」が4割〜に続きます。
公開日