前回(初級編、中級編、上級編)まででスマホで綺麗に写真を撮る方法をお伝えしてきました。これは農作物に限らず写真を綺麗に撮る、より良く見せるための方法です。
今回は、より農作物にフォーカスを当てて、野菜や果物などの農作物をより良く美味しく見せる写真の撮り方をお伝えいたします。
1. 主体の素材感を写す
農作物の良さを伝えるためには、農作物そのものが持っている特徴を活かすことが大事です。農作物の形やその素材ならではのディティールなどをうまく写真に写して伝えたいですよね。
じゃがいもやネギなどはあえて泥付きのまま撮影することで素材を引き立てることができます。また、アップで写すことにより表面の質感を伝えることができます。桃の表面の産毛やきゅうりの表面にあるとげを写してみるのもいいでしょう。きゅうりのとげは鮮度の証であるため、鮮度を伝えるにも良いかもしれません。
また、前回のコラムでお伝えさせていただいた、自然光で立体感を出すことによりさらに野菜の質感、ディティールが際立つことになります。光を活かしてアップで撮影をして素材感を写してみましょう。
2. 野菜の鮮度を写す
野菜や果物にとって鮮度はとても大事なものです。せっかく鮮度の良いものを作っても、それをうまく伝えられないともったいないですよね。鮮度は写真の撮り方によって大きく変わります。鮮度をどのように撮影するのかということですが、みずみずしさで鮮度を表現します。
例えば、一度野菜や果物を水洗いしたり、霧吹きで水滴を吹きかけたりして、野菜や果物に少し水滴をつけます。するととてもみずみずしい野菜や果物に見えるようになります。トマトやナス、りんごやオレンジなど水分の多めの野菜は水滴でよりみずみずしさが増しますし、葉物の野菜も水滴がつくことによってより新鮮でおいしそうに見えます。
では写真をどのように撮るのかということですが、野菜や果物について水滴にピントを合わせるように撮るとよいでしょう。また不自然にならないように霧吹きでの水滴のつけ方もいろいろ試してみるといいと思います。鮮度の良いものをよりみずみずしく見せる方法ですので、鮮度の良いうちに撮影することが重要です。
3. 撮影後の写真を加工する
ここまででも十分新鮮な野菜の写真が撮れますが、明るさや彩度、コントラストなどを調整することでより野菜を美味しく見せることができます。葉物野菜であればより緑を強調することで鮮度を伝えることができます。じゃがいもであればごつごつとしたディティールと素材感をより強調するといいでしょう。
そのために最後の仕上げをします。葉物野菜は緑の彩度を上げる、明るさを上げるなどするとよいでしょう。じゃがいもであれば、あえて少し暗めにしてコントラスト上げることでより質感を強調することができます。ただし、写真の加工はあくまでも最後の仕上げです。やりすぎてしまうと素材の良さを潰してしまう可能性がありますので注意しましょう。
いかがだったでしょうか。野菜にはそれぞれもっている良さがあります。それは作り手の方が一番わかっていることであり、消費者の方々に伝えたいことでもあると思います。
良いものを良いものだと伝えるために、写真の撮り方を工夫することはとても大事です。自分の子どもをかわいく撮影するかのように、農作物も子どものように撮影すると良いかもしれませんね。
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