(ニュージーランド大使館商務部/ニュージーランド貿易経済促進庁)
日本と同じ島国、四季があり山々や川、まるで日本の原風景のようなニュージーランドは地図を見ると北海道と本州からなる、まるで日本そのもののように見えてきます。
自然を大切にし、創造性を大切にし、美しい大地で、何に対しても優しい人々が住まう国、ニュージーランド。
私どもニュージーランド大使館商務部は、そんな原風景から生み出されたテクノロジーを日本の皆さまに紹介したいと日々精進しております。
本連載では、日本の農業をさらに魅力的なものにするために、また、日本の農業の課題を解決するために、ニュージーランドの革新的な技術とノウハウがその解決策の一つとして貢献できることを願い、ニュージーランドのアグリテックを紹介していきます。
はじめに
これからの農業に求められること
2050年には、世界人口は約 100 億人にまで達するといわれています。人々を養うために必要な食料は現在の 70 %増に及びます。
しかしながら、食糧増産には、地球の資源をより多く必要とし、また、地球温暖化に繋がる温室効果ガスの排出も導出することから、地球への負荷をさらに増さざるを得ません。
加えて、先進諸国では高齢化が進展し農業従事者の減少により、これまでと同じやり方を続けながら供給量を増やすことは容易なことではなく、新たな技術開発やさらなる効率的な農業が求められています。
農業従事者やそれに関連する産業・業界は、限られた農業リソースを最大限に活用し生産量を効率的に増加させるための技術開発とその実用化を推進するだけでなく、環境負荷を抑えた持続可能なバリューチェーンの構築や、加えて、安全な食料を消費者に届ける責任まで考えなければなりません。
環境と人にやさしい農業をリードする国、ニュージーランド
ニュージーランドは、その多様な地形・気候に恵まれた土地とこれまでの農業経験を起点に、研究開発機関と農業従事者が緊密にタッグを組み、最新技術を駆使し、それを実用化するためのたゆまぬ努力で、環境と人にやさしい農業をリードする地位を築いています。
農業従事者だけでなく、研究者・エンジニア・農業事業組合・ロジスティクスサービスサプライヤ・農機具開発/販売者・ ICT 関連のベンチャー企業などなど、このエコシステムに関与する一人ひとりがニュージーランドから農業で世界を変えていこうとイニシアチブをとるキープレイヤーです。
実際に、研究機関と農家が連携し、生産から販売に至るまで様々な技術を開発し、収穫ロスやその他労働力の補完など多様なソリューションを提供する起業家が数多く誕生しています。
日本の農家・企業とニュージーランド企業のビジネス・マッチング
ニュージーランド大使館商務部では、ウェビナーやオンラインミーティングで、スマート農業・アグリテックに関する知識の獲得と新しいビジネス作りをお手伝いします。
ニュージーランドには、世界的に有名な食品ブランドが数多くあります。乳製品のフォンテラ、キウイフルーツのゼスプリ。日本のスーパーでは、南半球の季節の違いを利用したニュージーランド産のリンゴをみかけますし、ANZCOのマークの入ったお肉も売られています。
このようにニュージーランドの農産物が日本でも知られている一方で、それらを支える技術があるという事実は日本では知られていません。ニュージーランドには、生産性を高め、収穫量を最大化する農業技術があります。
ニュージーランド・アグリテック2021のご紹介
ニュージーランド大使館商務部が主催するオンライン・ビジネス・マッチング・プラットフォームは、日本の企業や農家の皆さまとニュージーランドのアグリテック企業が交流し、お互いのニーズを最大限にサポートできる場所を見つけて頂ける便利な「場」を提供しています。開催期間は、6月28日〜7月9日の二週間です。
■ニュージーランド・アグリテック2021へのご参加はコチラから
ご参加頂くためには、事前に登録が必要です。
ご登録は無料であり、ご登録頂いた皆さまにはニュージーランドの農業技術の「今」がわかるアグリテック・ストーリー(小冊子)の電子版をダウンロード頂くことが可能です。
本連載では、今後複数回にわたり、「ニュージーランドの農業を支えるアグリテック・エコシステム」、「ニュージーランドのアグリテックが貢献する分野」について継続して取り上げていきます。ご期待ください。
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